ベトナムの教会
ホーチミンの街や郊外を車で走っていると多くの教会を目にします。1996年頃のものとして紹介しているデータによれば、カトリックだけでベトナム全国に5390カ所の教会があるとされています。建築中の教会をいくつも見ました。面白いのが、パチンコ屋と間違うほど、装飾を凝らした教会を結構見かけます。
ベトナムではおよそ人口の約10%の人たち、およそ800万人がカトリック信徒と言われています。これはアジアではフィリピン、韓国に次ぐ信者数です。
19世紀後半、フランス統治時代に北部の貧しい地域を中心にキリスト教が広まり、各地に教会が建てられました。現在ハノイにある主な教会はこの時代に建設されたものです。
20世紀後半になって冷戦が深刻になると、社会主義国の北部から100万人以上の人が南へ難民として逃れていきました。その内約80万人はカトリック信者でした。その後、南ベトナムはカトリック中心主義を推し進めた時代があります。
1975年の南北統一後、共産主義体制のもと、仏教同様キリスト教の宗教活動は積極的に公認されているわけではありません。キリスト教支援団体「オープン・ドアーズ」によると、ベトナムは、抑圧の最も厳しい50カ国を指定する『ワールド・ウォッチ・リスト』2012年版で19位とされている。それでも800万人の信者ってすごいですね。プロテスタント信者を加えるとさらにその数は多くなります。ちなみに日本ではおよそ50万人の人たちがキリスト教徒と言われています。
|